野尻茹園：人は大きな石には転ばないもの

口伝

人は大きな石には転ばない。
でも、小さな石には躓くものよ。

野尻茹園

背景

野尻泰煌 曰く、

「妻は色々な意味で天才だった。
　でも、人生とは思うようにはいかないもので、
　彼女の望む”書”の才能は無かった。
　でもそれ以外の才能はこれでもかとあった。
　目を見ただけで、いや、目をみずとも無言のうちに理解出来る唯一の人だった。
　彼女はいつも私の一歩前を照らしてくれた。
　彼女からあらゆることを学んだ。
　自分という人間、
　社会というもの、
　あらゆることを」

と言います。

その中で彼女が言った言葉。

視点

　仕事で大きなトラブルに見舞われた時、それは共通認識であり総力戦で挑むので、そうそう大きな問題に発展しないものですが、”いつでも解決できる”、”どうとでもなる”と思っている一見些細な問題を後回しにしていると、取り返しのつかない問題に発展する。

　急発生した大問題は解体することが出来ても、長きに渡り堆積し、地層のように凝り固まった小さな問題の累積は、大破壊を経ない限りどうしようも出来なくなる。そうしたことが、いたるところにあると感じます。